jcss校正を行うメリットとは

jcssとは、「JapanCalibrationServiceSystem」の略称です。測定器などによる測定データの校正において、計量法に基づいた計量法トレーサビリティ制度を表したものです。例えば、製品の品質管理を測る際に流量計が必要な場合に、そもそも流量計の測定値がどれだけの不確かさなのかが重要となってきます。このようなときに、jcss校正を実施しておくと、校正したときの不確かさも明確ですし、信頼性も増して有益になります。また、社内標準として使用していくことも比較的容易になってきます。jcss校正は、国際規格に認定されたISO/IEC17025に基づいた手法なので、この手法でISO/IEC17025に則った校正を行った上で、なおかつ基準を満たすことができれば、校正証明書を発行することができます。

jcss校正での証明書を発行するためには

私達の生活の中に着目してみると、体温計やはかりを使用した際に誤差が生じてしまうと困ってしまいます。そういったものが、jcss校正によって、適正に校正されていることが重要であり、私達もよく知っておく必要があります。測定されたものが正しいと証明するためには、その測定器を製造するにあたって元が決まっていないといけません。計量法では、これを特定標準器と呼ばれ、基準になります。校正事業者にjcss校正証明書を発行するためには、その特定標準器によって確認がされた特定二次標準器、もしくはその特定二次標準器を使って確認ができた常用参照標準を使用した上での校正を行うことと、使用する際の技能を有しているかを審査して認められてはじめて、jcss校正証明書を発行してもらうことができます。

jcss校正の重要性と必要性について

普段の生活に必要なものから見てみましょう。その中でも分かりやすいのが、体温計や各種測定器といったものです。他にも、企業の品質管理におけるデータの測定、研究機関などの論文などで述べられる各種データの正確性まで、数値化するものには、信頼性が必要となってきます。そこで、正しいかどうかの判断を明確に示すためにも、jcss校正はとても重要なものになってきます。ある一定の国際規格に準拠した方法で測定実験を行ない、不確かさの計算をしたとしても、結局は、ISO17025に認められた校正事業者によって校正しなければ、国家標準と比べてトレーサビリティが取れた不確かさのある測定の値として行政が承認することはできないのです。これだけの厳しい条件があるからこそ、私達は安心して、体温計やはかりを使うことができるのです。